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増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第6集 血液生化学検査 炎症マーカー
CRP(C反応性蛋白)
著者: 尾鼻康朗1
所属機関: 1近畿大学医学部臨床病理学教室
ページ範囲:P.228 - P.231
文献購入ページに移動C反応性蛋白(C-reactive protein:CRP)は急性反応性物質の一つで,1930年にTillettとFrancisによって肺炎双球菌の細胞壁中のC多糖体と沈降反応を起こす血漿蛋白成分として初めて報告され,炎症,腫瘍および組織破壊などの病態により患者血清中に出現することが知られ,日常検査に繁用されている.
CRPは肺炎球菌などの菌体に結合し拡散を防ぎ,補体を活性化し,オプソニン効果によって非特異的生体防御機構の一つとして働くが,本来の役割は各種炎症反応などで生じた多糖類の運搬であると考えられている.
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