icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina36巻11号

1999年10月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第6集 血液生化学検査 窒素化合物

尿素窒素(BUN)

著者: 石黒千鶴1 富野康日己1

所属機関: 1順天堂大学医学部腎臓内科

ページ範囲:P.248 - P.249

文献購入ページに移動
異常値の出るメカニズムと臨床的意義
 尿素は体内の窒素化合物の終末代謝産物であり,主として腎臓から排泄されるため,その血中濃度の増加は腎機能の低下を反映し,従来から腎機能の指標として広く用いられてきた.尿素は,アミノ酸の脱アミノ化によって生じるアンモニアと二酸化炭素から肝臓の尿素回路によって主として生成され,血中では血漿と血球にほぼ均等に分布している.血中尿素窒素(BUN)は腎糸球体で濾過され,一部は尿細管で再吸収されるが,残りは尿中へ排泄される.BUNは残余窒素の約半分であるが,腎機能障害ではその比率が上昇し,尿毒症のような病態では90%近くにも達する.BUN値を規定する因子として,①蛋白摂取や異化といった腎前性因子,②腎臓での排泄に絡む腎性因子,③脱水や輸液といった循環血液量による因子など,いくつかの要素に分けて考える必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら