文献詳細
文献概要
増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第6集 血液生化学検査 窒素化合物
PSP排泄試験
著者: 加納麻衣子1 久保定徳1
所属機関: 1昭和大学医学部臨床病理学教室
ページ範囲:P.264 - P.265
文献購入ページに移動異常値の出るメカニズムと臨床的意義
フェノールスルホンフタレイン(phenol sulfonphthalein:PSP)排泄試験は尿細管機能検査の一つである.PSPは体内で分解されず,静注すると6%が糸球体から濾過され,94%が近位尿細管から排泄される.排泄速度が非常に速いために,実際上は腎血流が律速となっている.本検査は腎血流量,近位尿細管の機能,尿路の通過状態を総合的に評価する簡便法として,よく用いられる.
PSP 15分値が25%以上であれば,腎機能は正常と考えられるので,その後の排泄機能は省略してよい.このため,PSP 15分値がスクリーニングとして常用されている.ただし,ある程度以上腎機能が悪化すると,PSP 15分値は5%程度に固定して,残存した腎機能を正確に反映しなくなる.
フェノールスルホンフタレイン(phenol sulfonphthalein:PSP)排泄試験は尿細管機能検査の一つである.PSPは体内で分解されず,静注すると6%が糸球体から濾過され,94%が近位尿細管から排泄される.排泄速度が非常に速いために,実際上は腎血流が律速となっている.本検査は腎血流量,近位尿細管の機能,尿路の通過状態を総合的に評価する簡便法として,よく用いられる.
PSP 15分値が25%以上であれば,腎機能は正常と考えられるので,その後の排泄機能は省略してよい.このため,PSP 15分値がスクリーニングとして常用されている.ただし,ある程度以上腎機能が悪化すると,PSP 15分値は5%程度に固定して,残存した腎機能を正確に反映しなくなる.
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