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けんさ—私の経験
病的状態における正常値および疾患のマーカーとしての検査の判読についての教訓
著者: 山本淳1
所属機関: 1医療法人宝生会PL病院内科
ページ範囲:P.278 - P.278
文献購入ページに移動慢性肺気腫で在宅酸素療法を受けていた患者を,前医から引き継いで診療した際に血液検査を施行した.Hb値13g/dlであったが,貧血とは判読せず経過観察とした.半年後,患者は嚥下困難を訴え,かろうじて胃カメラを受けたが,Borrmann III型の胃噴門部癌と診断された.遠隔転移巣はなかったが,患者が低肺機能者のため治療できず,3ヵ月のターミナルケア後に死亡した.2次性多血症の存在が念頭にあれば,早期から貧血を疑い,診断が可能であったと考えられた.
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