文献詳細
増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第6集
血液生化学検査 酵素および関連物質
文献概要
異常値の出るメカニズムと臨床的意義
乳酸脱水素酵素(LD)はあらゆる組織に広く分布し,細胞の可溶性画分に存在する.LD活性が血清中に上昇するのは,組織の損傷が存在し,LDが血清へ遊出(逸脱)していることを意味している.したがって,どの組織(臓器)が損傷しているかを知るためのスクリーニング検査に位置づけられる重要な検査である1,2).そして,引き続き損傷臓器を推定するための検索(酵素プロファイル,またはアイソエンザイム分画)が要求されることになる.その他の酵素と組み合わせた酵素プロファイル(例えばLD/AST比など)は臓器推定に非常に有用であり,スクリーニングの基本検査に含まれる.また,この酵素の各臓器に含まれるLDのアイソエンザイムパターンには臓器ごとに特徴があるので,アイソエンザイム分画と酵素プロファィルとを組み合わせた損傷臓器の推定は診断的意義が高い.
乳酸脱水素酵素(LD)はあらゆる組織に広く分布し,細胞の可溶性画分に存在する.LD活性が血清中に上昇するのは,組織の損傷が存在し,LDが血清へ遊出(逸脱)していることを意味している.したがって,どの組織(臓器)が損傷しているかを知るためのスクリーニング検査に位置づけられる重要な検査である1,2).そして,引き続き損傷臓器を推定するための検索(酵素プロファイル,またはアイソエンザイム分画)が要求されることになる.その他の酵素と組み合わせた酵素プロファイル(例えばLD/AST比など)は臓器推定に非常に有用であり,スクリーニングの基本検査に含まれる.また,この酵素の各臓器に含まれるLDのアイソエンザイムパターンには臓器ごとに特徴があるので,アイソエンザイム分画と酵素プロファィルとを組み合わせた損傷臓器の推定は診断的意義が高い.
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