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文献詳細

雑誌文献

medicina36巻11号

1999年10月発行

文献概要

けんさ—私の経験

急性心筋梗塞の血清マーカー

著者: 縄田隆浩1

所属機関: 1鳥取県立厚生病院循環器科

ページ範囲:P.293 - P.293

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 急性心筋梗塞の発作後血中に増加するマーカーは,旧来のクレアチンキナーゼ(CK)およびCK-MB,GOT,乳酸脱水素酵素(LDH)に加えてミオグロビン,ミオシン軽鎖I(MLC I),トロポニンT,トロポニンI,CKアイソフォーム,ヒト心臓由来脂肪酸結合蛋白(H-FABP)と今や多種にわたり,いずれも感度は高く臨床応用されている.
 自験例(23例)ではCK-MB,ミオグロビン,ミオシン軽鎖I,トロポニンTの最高値は,冠動脈の閉塞部位が中枢にあるほど高値を示していた.冠動脈は終動脈であるので,病変が中枢にあるほど壊死心筋あるいは傷害心筋の量が多いと考えられた.しかし,側副血行の発達あるいは心筋梗塞発症直前の頻回の狭心発作(preconditioning効果)により,閉塞部位と壊死心筋量は必ずしも相関しないことがあるので,注意を要する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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