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文献詳細

雑誌文献

medicina36巻11号

1999年10月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第6集 血液生化学検査 酵素および関連物質

ADA(アデノシンデアミナーゼ)

著者: 久保定徳1

所属機関: 1昭和大学医学部臨床病理

ページ範囲:P.296 - P.297

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異常値の出るメカニズムと臨床的意義
 アデノシンデアミナーゼ(ADA)は,アデノシンからイノシンへの脱アミノ反応を触媒する酵素であり,プリン代謝のサルベージ経路に関与している.生成されたイノシン,あるいはデオキシイノシンは尿酸に合成されて排泄されるか,一部は核酸合成に再利用される.ADAはヒトの組織に広く分布し,腸管粘膜,胸腺,脾,扁桃やリンパ球に活性が高く,次いで肝,腎,肺,副腎に存在する.
 血中ADAは,プリン代謝や組織破壊の亢進,あるいはADA分泌の増加により上昇するため,肝疾患や腫瘍性の血液疾患,あるいはウイルス感染症や悪性腫瘍の診断や経過観察に利用されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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