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増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第6集 血液生化学検査 酵素および関連物質
ADH(アルコール脱水素酵素)
著者: 山内眞義1
所属機関: 1東京慈恵会医科大学内科学講座第1
ページ範囲:P.324 - P.325
文献購入ページに移動異常値の出るメカニズムと臨床的意義
アルコール脱水素酵素(ADH)には,多数のアイソザイムが存在するが,エタノールを基質としてその活性を測定した場合,本酵素の生体内分布は95%が肝であり,他臓器では胃粘膜,睾丸,脳,網膜などでわずかに活性を認めるのみである.肝細胞内では細胞質に局在する.また肝臓の小葉内分布では,中心静脈周囲の小葉中心部に局在する.したがって,GPTやLDHなどと同様に,肝の逸脱酵素としての性格を有することから,本酵素の血清中の活性を測定することは,肝細胞障害の程度,特に肝の小葉中心部の肝細胞障害を把握するのに有用である.
アルコール脱水素酵素(ADH)には,多数のアイソザイムが存在するが,エタノールを基質としてその活性を測定した場合,本酵素の生体内分布は95%が肝であり,他臓器では胃粘膜,睾丸,脳,網膜などでわずかに活性を認めるのみである.肝細胞内では細胞質に局在する.また肝臓の小葉内分布では,中心静脈周囲の小葉中心部に局在する.したがって,GPTやLDHなどと同様に,肝の逸脱酵素としての性格を有することから,本酵素の血清中の活性を測定することは,肝細胞障害の程度,特に肝の小葉中心部の肝細胞障害を把握するのに有用である.
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