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文献詳細

雑誌文献

medicina36巻11号

1999年10月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第6集 血液生化学検査 糖質および関連物質

グリコアルブミン(糖化アルブミン),フルクトサミン

著者: 熊坂一成1

所属機関: 1日本大学医学部臨床病理

ページ範囲:P.342 - P.343

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グリコアルブミン
異常値の出るメカニズムと臨床的意義
 グルコースと非酵素的に結合した生体内蛋白は,過去の血糖値の変動を反映する指標として利用できる.グリコアルブミンは,血清アルブミンのN末端のα-アミノ基またはリジン残基のε-アミノ基にグルコースが非酵素的に結合してケトアミンを形成したものである.アルブミンの半減期はおよそ20日前後なので,この蛋白が糖化されたグリコアルブミンは,HbA1cに比べてより短期間,すなわち過去1〜3週間の血糖の平均値(厳密には過去40〜60日の加重平均血糖を反映し,特に直前の17日間の血糖値がグリコアルブミン値の50%に寄与)を反映していると考えられている.
 グリコアルブミンの測定は,異常ヘモグロビン血症やmodified Hb,溶血性疾患などで赤血球寿命が短縮し,HbA1cが血糖コントロールの指標として使用できない場合には殊に有用である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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