icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina36巻11号

1999年10月発行

文献概要

けんさ—私の経験

救急外来でのV1-2誘導への着眼

著者: 北沢仁1

所属機関: 1立川綜合病院循環器内科

ページ範囲:P.457 - P.457

文献購入ページに移動
 当直の夜,未明2時にDr. Call. 胸痛と呼吸困難を訴える33歳の独身男性が,救急車で搬送された.睡眠中に突然発病し,1時間たっても治まらないという.
 救急車内と来院直後の心電図は,洞頻脈(110拍/分)のみで,不整脈やST-T変化はなく,当初自然気胸を疑った.しかし胸部X線で気胸はなく,心拡大と肺うっ血が認められた.また,心エコーでは,左室壁運動低下と僧帽弁のBB' step formationが認められた.血液ガス検査では低酸素血症(PO264mmHg)と高二酸化炭素血症(PCO2 56mmHg)を認め,急性左心不全と診断した.肺うっ血はフロセミド20mg静注のみで翌朝には軽快し,血液ガス検査所見や左室壁運動低下も速やかに改善した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら