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文献詳細

雑誌文献

medicina36巻11号

1999年10月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第6集 内分泌学的検査 副腎

血中・尿中カテコールアミン

著者: 猿井宏1 安田圭吾1

所属機関: 1岐阜大学医学部第3内科

ページ範囲:P.478 - P.479

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異常値の出るメカニズムと臨床的意義
 1.カテコールアミン(CA)の産生・分泌
 CAは主に脳,副腎髄質および交感神経に存在する.生体にはドーパミン(DA),ノルアドレナリン(NA),アドレナリン(A)の三種のCAがある(図1).CAは副腎髄質および交感神経節で産生され,恐怖,痛みなどのストレス時に多量に産生される.
 2.CAの作用
 NAの前駆物質であるDAは,それ自体中枢神経系での神経伝達物質として働き,下垂体に対しては,プロラクチンの分泌を抑制する.また,腎循環系などに作用を及ぼす.NAは多くの臓器でα1受容体を介し血管収縮作用を示し,血圧を上昇させる.Aは主としてβ1受容体と結合し,血管拡張,脈拍数,心拍出量増加をきたす.またCAは,肝臓でのグリコーゲン分解,糖新生の促進,脂肪組織での脂肪分解の促進,膵臓におけるインスリン分泌抑制,グルカゴン分泌促進を介して,血糖値,遊離脂肪酸値を上昇させる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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