icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina36巻11号

1999年10月発行

けんさ—私の経験

単位を実感したとき

著者: 土井たかし1

所属機関: 1社会保険京都病院内科

ページ範囲:P.483 - P.483

文献概要

 研修医時代,指導医からサマリーや紹介状では,検査結果に単位を添えるようよく言われていました.その当時,CaやP,アルカリフォスファターゼ,コリンエステラーゼなど,施設によって単位の違うものも多かったので,紹介先への親切と自分のためと思い,検査結果には単位を添えておりました.その後,国際単位などで統一されたりして,あまり不便を感じなくなり,コンピュータ入力では,単位はひな形の段階ですでに記載してあり,数字を再入力するだけになったためか,特別なものを除いて,単位を書かずに済むようになってきました.そんなわけで,単位を意識することも少なくなってきましたが…….
 アルコール性肝硬変から糖尿病を合併した患者さんが入院されました.HbA1cは8.0,それほど悪くはないですが,高アンモニア血症などもあり,コントロールに苦渋しました.肝不全食1,400kcalで,インスリン治療を経て,なんとか経口薬でうまくいきかけていたその矢先に,胃静脈瘤破裂を起こしたため,そちらの治療に専念.IVH,インスリンにてコントロールし,硬化療法もうまくいき,さて再度糖尿病の評価を,というわけでHbA1cをチェックすると,結果は5.6.一瞬,IVHのときのコントロールがよかったのかなあ,などと思ったものの…….

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら