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文献詳細

雑誌文献

medicina36巻11号

1999年10月発行

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第6集

内分泌学的検査 その他のホルモン

レニン

著者: 内田健三1

所属機関: 1金沢医科大学内分泌内科

ページ範囲:P.488 - P.489

文献概要

異常の出るメカニズムと臨床的意義
 血中のレニンは直接測定できないので,試験管内で血漿中のレニンとレニン基質を反応させ,生成されたアンジオテンシンIをラジオイムノアッセイにより測定し,血漿レニン活性として表している.レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系はフィードバック機構を形成し,血圧,体液のホメオスターシスを維持している.レニン分泌に異常が起これば,アルドステロン分泌,血圧,Na-K代謝,体液の異常をきたし,逆に血圧,Na-K代謝,体液の異常はレニンおよびアルドステロン分泌に影響を与える.したがって,血漿レニン活性はアルドステロンと同時に測定する場合が多い.腎および腎血管の虚血性病変では血漿レニン活性の増加を伴って高血圧をきたし,糖尿病などの腎実質病変では血漿レニン活性が減少し,低アルドステロン症をきたす.副腎原発の鉱質コルチコイド増加(低下)症では,低(高)カリウム血症,高(低)血圧を伴って,血漿レニン活性は低下(増加)する.水-Na貯留による体液量増大(減少)では,血漿レニン活性は減少(増加)する.常用薬の降圧薬,ピル,鎮痛剤などはレニン分泌に影響を与える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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