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文献詳細

雑誌文献

medicina36巻11号

1999年10月発行

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第6集

内分泌学的検査 その他のホルモン

ANP/BNP(心房性ナトリウム利尿ペプチド/脳性ナトリウム利尿ペプチド)

著者: 楽木宏実1 荻原俊男1

所属機関: 1大阪大学医学部加齢医学

ページ範囲:P.490 - P.491

文献概要

異常値の出るメカニズムと臨床的意義
 ANP(atrial natriuretic peptide,心房性ナトリウム利尿ペプチド),BNP(brain natriuretic peptide,脳性ナトリウム利尿ペプチド)は,いずれも心臓から分泌されるホルモンで,ナトリウム利尿作用や血管拡張作用をもつ.BNPは,ブタの脳から発見されたために「脳性」と命名されたが,血液中で測定されるものは心臓性である.
 いずれも,心臓に圧負荷(伸展刺激)が生じることにより分泌が亢進するが,ANPは主に心房から,BNPは主に心室から分泌される.また,ANPは心房で分泌顆粒を形成して分泌されるが(regulatory pathway),BNPは負荷に対して速やかに合成されてそのまま分泌されるため顆粒をもたない(constitutive pathway).すなわち,ANPは心房負荷や体液量増加により上昇し,BNPは心室への圧負荷や心筋肥大により上昇する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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