文献詳細
増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第6集
免疫学的検査 感染症関連検査 微生物の抗原・抗体検査
文献概要
異常値の出るメカニズムと臨床的意義
溶血レンサ球菌(溶連菌)は,自らが増殖しやすい環境を作るため,ストレプトリジンO,ストレプトキナーゼ,デオキシリボヌクレアーゼB,ピアルロニダーゼなど多くの菌体外毒素を産生する.これらはいずれもヒトに強い抗原性をもち,患者血中に抗体を認めることから,菌体外毒素の血清抗体価測定が診断に応用されている.
化膿性疾患,猩紅熱,扁桃腺炎,膿痂疹などの一次症の原因となるA群溶連菌が臨床的に最も問題になる.B群溶連菌は新生児に敗血症や髄膜炎を引き起こすが,妊婦の保菌検索と治療により予防ができるようになった.C群,G群溶連菌は上気道炎を起こすが,臨床的にはあまり問題にならない.溶連菌感染症の診断は,①特異的臨床症状,②菌の分離・同定,③血清学的検査による.
溶血レンサ球菌(溶連菌)は,自らが増殖しやすい環境を作るため,ストレプトリジンO,ストレプトキナーゼ,デオキシリボヌクレアーゼB,ピアルロニダーゼなど多くの菌体外毒素を産生する.これらはいずれもヒトに強い抗原性をもち,患者血中に抗体を認めることから,菌体外毒素の血清抗体価測定が診断に応用されている.
化膿性疾患,猩紅熱,扁桃腺炎,膿痂疹などの一次症の原因となるA群溶連菌が臨床的に最も問題になる.B群溶連菌は新生児に敗血症や髄膜炎を引き起こすが,妊婦の保菌検索と治療により予防ができるようになった.C群,G群溶連菌は上気道炎を起こすが,臨床的にはあまり問題にならない.溶連菌感染症の診断は,①特異的臨床症状,②菌の分離・同定,③血清学的検査による.
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