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文献詳細

雑誌文献

medicina36巻11号

1999年10月発行

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第6集

免疫学的検査 感染症関連検査 微生物の抗原・抗体検査

ASO,ASK(抗ストレプトリジンO/抗ストレプトキナーゼ)

著者: 内山聖1 中山正成1

所属機関: 1新潟大学医学部小児科

ページ範囲:P.546 - P.548

文献概要

異常値の出るメカニズムと臨床的意義
 溶血レンサ球菌(溶連菌)は,自らが増殖しやすい環境を作るため,ストレプトリジンO,ストレプトキナーゼ,デオキシリボヌクレアーゼB,ピアルロニダーゼなど多くの菌体外毒素を産生する.これらはいずれもヒトに強い抗原性をもち,患者血中に抗体を認めることから,菌体外毒素の血清抗体価測定が診断に応用されている.
 化膿性疾患,猩紅熱,扁桃腺炎,膿痂疹などの一次症の原因となるA群溶連菌が臨床的に最も問題になる.B群溶連菌は新生児に敗血症や髄膜炎を引き起こすが,妊婦の保菌検索と治療により予防ができるようになった.C群,G群溶連菌は上気道炎を起こすが,臨床的にはあまり問題にならない.溶連菌感染症の診断は,①特異的臨床症状,②菌の分離・同定,③血清学的検査による.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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