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けんさ—私の経験
Helicobacter pyloriと私
著者: 小山孝則1
所属機関: 1佐賀県立病院好生館内科
ページ範囲:P.561 - P.561
文献購入ページに移動 Helicobacter pylori(H. pylori)は,胃炎や胃潰瘍の主要原因として広く認められている.このH. pylori感染を診断するための検査は,生検材料を用いた培養法をはじめとする胃内視鏡を必要とする検査と,血清抗体価や尿素呼気試験といった内視鏡を必要としない検査に大別される.こうした検査による存在診断が行われたのち,適応を選んで除菌治療がなされる(1999年7月現在,本邦では保険適用外).
こうした除菌治療において問題になっているのが,抗菌剤の投与によるクラリスロマイシンやメトロニダゾールといった薬剤に対する耐性菌の出現である.そこで,私はH. Pylori臨床分離株の抗菌剤感受性をMIC(寒天平板法)にて評価している.その結果,現時点において当院ではクラリスロマイシン耐性株は認められず,メトロニダゾールに関しても明らかな耐性株は1例のみであり,意外にも耐性株は急増していないようである.しかし,私にとってこの結果は喜んでばかりもいられなかった.というのは,唯一のメトロニダゾール耐性株は,私の胃の中から分離培養されたものであった.
こうした除菌治療において問題になっているのが,抗菌剤の投与によるクラリスロマイシンやメトロニダゾールといった薬剤に対する耐性菌の出現である.そこで,私はH. Pylori臨床分離株の抗菌剤感受性をMIC(寒天平板法)にて評価している.その結果,現時点において当院ではクラリスロマイシン耐性株は認められず,メトロニダゾールに関しても明らかな耐性株は1例のみであり,意外にも耐性株は急増していないようである.しかし,私にとってこの結果は喜んでばかりもいられなかった.というのは,唯一のメトロニダゾール耐性株は,私の胃の中から分離培養されたものであった.
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