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文献詳細

雑誌文献

medicina36巻11号

1999年10月発行

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第6集

免疫学的検査 自己免疫関連検査

抗Sm抗体

著者: 上阪等1

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部第1内科

ページ範囲:P.578 - P.578

文献概要

異常値の出るメカニズムと臨床的意義
 抗Sm抗体は,全身性エリテマトーデス(SLE)患者の血清に見いだされて報告された自己抗体で,発見の由来となった患者名Smithの初め2文字が冠されている.以前よく用いられた受身血球凝集法(PHA法)による抗ENA抗体測定でRNase抵抗性抗体として検出される抗核抗体の一つである.
 この抗体は,細胞核内のRNA/リボ核蛋白複合体である核内低分子リボ核蛋白(small nuclear ribonucleoprotein:snRNP)分子のうちのU1,U2,U4/6,U5RNPと反応する.U1RNP分子は,1分子のU1RNAに,68K,A,B/B',C,D,E,F,Gなどの蛋白が結合するもので,その他のRNP分子は,U1RNA結合蛋白のうちのB/B',D,E,F,G,これに加えてそれぞれに固有の蛋白が結合している.抗Sm抗体は,これらの蛋白のうち,B/B'およびD蛋白を認識するものである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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