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増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第6集 免疫学的検査 自己免疫関連検査
抗神経抗体
著者: 松下ゆり1 黒岩義之2
所属機関: 1横浜市立大学附属浦舟病院神経内科 2横浜市立大学医学部神経内科
ページ範囲:P.610 - P.611
文献購入ページに移動異常値の出るメカニズムと臨床的意義
ガングリオシドはシアル酸を有する酸性糖脂質で,特に神経系に多く分布する.糖鎖構造に基づいて多くの分子種が存在するが,各分子種ごとに独特の局在性を示すことが知られている.末梢神経障害には,ミエリンを障害する(脱髄性)か軸索を障害する(軸索性)か,運動神経障害優位か感覚神経障害優位か,などにより様々な臨床病型がみられる.代表的な抗ガングリオシド抗体として,抗SGPG抗体,抗GM1抗体,抗GQ1b抗体や抗GD1b抗体などが知られている.いずれも,抗ガングリオシド抗体が抗原糖脂質の局在する部位に結合して障害性に働き,特有の障害分布や臨床病型を規定する因子となる.
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