文献詳細
増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第6集
細菌検査 検体別同定検査各論
文献概要
気道検体としての喀痰の意義
喀痰は,下気道分泌物と口腔内の唾液成分が混合した不均一な検体である.すなわち,喀痰中には多数の常在菌の混入が不可避であるが,一方では患者の負担が少なく非侵襲的に繰り返し採取できるという大きな利点を有しているため,喀痰は呼吸器感染症の細菌検査の主役となっている.
下気道由来検体の採取法としては喀痰以外にも経皮的肺穿刺,経気管吸引法,気管支鏡などを挙げることができる.これらの検査は,より病巣に近い部位から常在菌混入度の少ない検体を採取できるという利点を有しており,重症例や難治例などに必要に応じて施行されるが,患者の身体的負担も大きいため日常的な気道感染症に対してルーチンで施行されることはない.
喀痰は,下気道分泌物と口腔内の唾液成分が混合した不均一な検体である.すなわち,喀痰中には多数の常在菌の混入が不可避であるが,一方では患者の負担が少なく非侵襲的に繰り返し採取できるという大きな利点を有しているため,喀痰は呼吸器感染症の細菌検査の主役となっている.
下気道由来検体の採取法としては喀痰以外にも経皮的肺穿刺,経気管吸引法,気管支鏡などを挙げることができる.これらの検査は,より病巣に近い部位から常在菌混入度の少ない検体を採取できるという利点を有しており,重症例や難治例などに必要に応じて施行されるが,患者の身体的負担も大きいため日常的な気道感染症に対してルーチンで施行されることはない.
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