文献詳細
文献概要
増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第6集 細菌検査 感受性検査
MIC(微量液体希釈法)
著者: 大野章1 山口恵三1
所属機関: 1東邦大学医学部微生物学教室
ページ範囲:P.709 - P.712
文献購入ページに移動 サルファ剤およびペニシリンによる抗菌化学療法が開始されて以来,半世紀以上が経過した.その間様々なタイプの抗菌薬が発見され,またそれぞれの構造に改良が加えられて,現在市場に上程されている抗菌薬の種類は百数十種類にものぼる.
しかし,抗菌化学療法の進歩とそれに並行した医療技術の進歩は,抗菌薬耐性菌の台頭を招き,易感染性宿主の数を増大させて,やがて感染症の主流は耐性菌を主体にした日和見感染症へと変遷した.また,国際交通網の発展による人々の激しい交流も,感染症の様相をさらに複雑化させる要因となった.このような背景のなかで,感染症患者に対していかにして適切な抗菌薬を選ぶかが臨床医に求められている.そのためには各抗菌薬の特徴を把握することは当然であるが,検査室で実施された感受性試験の成績をどのように解釈するかが重要である.そして抗菌薬感受性試験についての十分な理解と,被験菌がその抗菌薬に対して感性か耐性かを判定するブレークポイントについての理解が必要となる.
しかし,抗菌化学療法の進歩とそれに並行した医療技術の進歩は,抗菌薬耐性菌の台頭を招き,易感染性宿主の数を増大させて,やがて感染症の主流は耐性菌を主体にした日和見感染症へと変遷した.また,国際交通網の発展による人々の激しい交流も,感染症の様相をさらに複雑化させる要因となった.このような背景のなかで,感染症患者に対していかにして適切な抗菌薬を選ぶかが臨床医に求められている.そのためには各抗菌薬の特徴を把握することは当然であるが,検査室で実施された感受性試験の成績をどのように解釈するかが重要である.そして抗菌薬感受性試験についての十分な理解と,被験菌がその抗菌薬に対して感性か耐性かを判定するブレークポイントについての理解が必要となる.
掲載誌情報