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文献詳細

雑誌文献

medicina36巻12号

1999年11月発行

文献概要

今月の主題 内科医のためのCT CTの新しい展開

三次元CT血管造影法

著者: 林宏光1 隈崎達夫1

所属機関: 1日本医科大学放射線科

ページ範囲:P.1863 - P.1865

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●らせん走査型CTとは,X線管球を同一方向に連続回転させながら検査寝台を体軸方向に定速移動することで,被験者をらせん状にスキャンし,その投影データを収集することが可能なCTである.
●らせん走査型CTにより,短時間で体軸方向に良好な連続性を有する容積情報が得られ,また高いコントラストで明瞭な血管の造影効果が得られるため,三次元CT血管造影法が可能となった.
●らせんCTから得られた複数枚の二次元CT画像から三次元画像を作成するには,三次元画像再構成を行う必要がある.現在,臨床で主流となっている画像再構成法にはvoxel transmission法,perspective volume rendering法などがある.
●優れた画像再構成法の登場により,CT値の異なるものは“質感の違い”として三次元画像上で表現しえるようになり,X線造影剤の静脈注入により,内径1.5mm 程度の末梢血管の三次元画像化も可能である.
●三次元CT血管造影法の適応は血管系のみに限らず,比較的CT値の低い筋肉や軟部組織,ならびに造影効果に乏しい腫瘍や実質臓器などにも適応が拡大されつつある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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