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文献詳細

雑誌文献

medicina36巻2号

1999年02月発行

文献概要

症例によるリハ医療—内科医のために・9

呼吸器疾患のリハビリテーション

著者: 丸山典良1 林拓男2

所属機関: 1公立みつぎ総合病院内科 2公立みつぎ総合病院リハビリテーション科

ページ範囲:P.357 - P.360

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 呼吸リハビリテーション(以下,呼吸リハ)とは,「呼吸器疾患患者の,呼吸機能障害とそれに起因する種々の社会的ハンディキャップを克服するための,患者個々にあった全人的な医療アプローチで,患者の地域社会での自立を目的とする」と定義されている(1974年American College of Chest Physician,1993年National Institute of Health,USA).
 近年,慢性呼吸不全の治療目標として,薬物療法を主体とした従来の疾病管理とともに,QOLの向上が重要視され,呼吸リハが治療ガイドラインの中核として位置づけられるようになった.また,全国で6万人を超えるといわれる在宅酸素療法(HOT)の普及も,呼吸リハを推進する大きな原動力となっている.それまで入院生活を余儀なくされていた慢性呼吸不全患者の在宅療養が可能となり,患者のQOLは確かに向上した.その一方,在宅ケア体制の不備,家庭生活における不安などの社会・心理的問題,患者の治療意欲や自己管理能力を高めるための患者教育の重要性など,多くの課題がクローズアップされてきた.そこで,多職種からなる医療チームを構成し,アセスメントから薬物療法,トレーニング,生活指導,社会・心理的サポート,さらに在宅でのフォローアップまでを多面的かつ効率的に行おうという「包括的呼吸リハビリテーション」の概念が提唱されている1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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