文献詳細
今月の主題 高脂血症と動脈硬化
心血管イベントの抑制のために
文献概要
●1997年10月発行の日本動脈硬化学会誌において,高TG血症の診断基準値として,早朝空腹時採血において血清TG150mg/dl以上が提示された1).
●設定値より高値が得られた場合はすぐに治療を開始するのではなく,採血前日はアルコールの飲用を避け,10時間以上の絶食を再度徹底したうえでの再検査を施行し,再び設定値より高値が得られた場合に治療を開始すべきである.その場合も,血清TG値1,000mg/dlを超える場合を除いて,2〜3ヵ月は食事療法,運動療法の励行にて観察し,いたずらに早期から薬物療法を開始することは避けるべきである.
●すべての高TG血症が動脈硬化を引き起こすとは考えにくく,治療が必要な症例の見極めも重要である.すなわち,高TG血症がもたらすレムナントの増加,HDl-C低下,small dense LDLの出現,凝固線溶異常などの代謝異常の有無や内臓肥満の合併の有無を症例ごとに綿密に検討し把握したうえで治療にあたることが望まれる.
●設定値より高値が得られた場合はすぐに治療を開始するのではなく,採血前日はアルコールの飲用を避け,10時間以上の絶食を再度徹底したうえでの再検査を施行し,再び設定値より高値が得られた場合に治療を開始すべきである.その場合も,血清TG値1,000mg/dlを超える場合を除いて,2〜3ヵ月は食事療法,運動療法の励行にて観察し,いたずらに早期から薬物療法を開始することは避けるべきである.
●すべての高TG血症が動脈硬化を引き起こすとは考えにくく,治療が必要な症例の見極めも重要である.すなわち,高TG血症がもたらすレムナントの増加,HDl-C低下,small dense LDLの出現,凝固線溶異常などの代謝異常の有無や内臓肥満の合併の有無を症例ごとに綿密に検討し把握したうえで治療にあたることが望まれる.
掲載誌情報