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文献詳細

雑誌文献

medicina36巻3号

1999年03月発行

文献概要

図解・病態のメカニズム 胆道疾患・5

胆道感染症の病態と発症機序

著者: 峯徹哉1

所属機関: 1東京大学医学部第4内科

ページ範囲:P.529 - P.531

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病態
 1.胆道における細菌感染の発生と進展
 胆管炎,胆嚢炎はともに胆汁がうっ滞し,細菌感染が発生したために生じた病態と考えられる.しかし,どのような経路で細菌感染を生じて胆管炎および胆嚢炎を完成させるのであろうか.胆道系の細菌感染経路についてすべての病態にあてはまる一定した説は必ずしもなく,原因疾患に依存することが多いといわれている。原因疾患別にみてみると,胆管炎では総胆管の結石症が大半を占めているという報告や,悪性胆道閉塞と総胆管結石による胆管炎が半分ずつ占めているという報告もあり,この頻度については地域差や施設による違いが非常に多いようである.
 胆嚢炎については原因のほとんどが結石による閉塞であり,腫瘍により閉塞して生ずるものは非常に少ない.無石胆嚢炎というものが報告されているが,これはおそらく小さな胆石の存在を確認できないか,あるいは膵液の胆嚢内への逆流によって生じているともいわれている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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