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今月の主題 検査異常から考える血液疾患 血液疾患・病態へのアプローチ 出血傾向と血栓傾向
出血傾向患者へのアプローチ
著者: 石田明1 半田誠1
所属機関: 1慶應義塾大学病院輸血センター
ページ範囲:P.640 - P.644
文献購入ページに移動●一次止血異常の鑑別には血小板数と出血時間が利用される.出血症状は,血小板数が5万以上ではほとんどみられず,5万未満になると観察されるようになり,1万を下回ると重症化する危険が出てくる.出血時間は血小板数が正常(10万以上)の場合に,血小板の質的異常(血小板機能異常)の鑑別に利用される.
●凝固異常は二次止血異常の大半を占め,凝固スクリーニングで概ね鑑別できる.PTの延長は外因系凝固異常を,APTTの延長は内因系異常を反映する.また,PTとAPTTがいずれも低下している場合は,内因系と外因系の共通部分の異常のほか,肝障害やDICが疑われる.
●血小板数,出血時間,凝固スクリーニングがいずれも正常の場合は,血管壁の異常,線溶系の異常,XIII因子異常の鑑別に進む.
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