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低ADL高齢患者に対する「腹臥位療法」のすすめ—全人間的アプローチ
著者: 有働尚子1
所属機関: 1医療法人親仁会みさき病院神経内科
ページ範囲:P.879 - P.887
文献購入ページに移動 近年,わが国も本格的な高齢化社会を迎え,脳血管障害や種々の慢性疾患に起因する寝たきり状態に陥った高齢患者の増加は,社会的にも特に重要な問題となっており,今後ますます深刻さを増していく傾向にある.
このような状況に際し,寝たきり状態の合併症が生じてから治療する,というサイクルで実践されてきた従来の老人医療の受け身的姿勢を反省するとともに,寝たきり状態に陥った後,単なる臓器レベルで延命治療を継続されるのではなく,「生きたヒトとしての健全な生活」を最大限に謳歌できるような「全人間的アプローチ」の一つとして,また,介護保険導入や在宅医療が奨励される昨今の医療情勢のなかで,いつでも・どこでも・誰にでも,安価に施行可能な寝たきり予防の具体的一方法として,今回「腹臥位療法」を紹介したい.
このような状況に際し,寝たきり状態の合併症が生じてから治療する,というサイクルで実践されてきた従来の老人医療の受け身的姿勢を反省するとともに,寝たきり状態に陥った後,単なる臓器レベルで延命治療を継続されるのではなく,「生きたヒトとしての健全な生活」を最大限に謳歌できるような「全人間的アプローチ」の一つとして,また,介護保険導入や在宅医療が奨励される昨今の医療情勢のなかで,いつでも・どこでも・誰にでも,安価に施行可能な寝たきり予防の具体的一方法として,今回「腹臥位療法」を紹介したい.
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