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文献詳細

雑誌文献

medicina36巻6号

1999年06月発行

文献概要

今月の主題 慢性呼吸不全に必要な基礎知識 呼吸不全とはいかなる病態か?—知っておくべき病態生理

低O2血症・高CO2血症の他臓器への影響

著者: 楊観虎12 栂博久1

所属機関: 1金沢医科大学呼吸器内科 2中国温州医学院

ページ範囲:P.906 - P.907

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●低O2血症では皮膚,内臓の血管は収縮し,脳血管,冠動脈は拡張する.低酸素性肺血管攣縮のため肺血管抵抗は上昇し,長期になれば肺性心(右心不全)に陥りやすい.
●高CO2血症を伴う慢性呼吸不全では中枢のCO2レスポンスが低下し,主として低O2血症の刺激により呼吸が維持されている.そのため,不用意に高濃度の酸素吸入を行うといっそう換気が抑制され,ますます高CO2血症が進み,CO22ナルコーシスとなる.
●低02血症による脳障害は高CO2血症によるよりもはるかに重篤で非可逆的であるから,迷うときはPao2を上げることを優先し,CO2ナルコーシスは機械呼吸で対応するべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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