文献詳細
今月の主題 慢性呼吸不全に必要な基礎知識
呼吸不全とはいかなる病態か?—知っておくべき病態生理
文献概要
●低O2血症では皮膚,内臓の血管は収縮し,脳血管,冠動脈は拡張する.低酸素性肺血管攣縮のため肺血管抵抗は上昇し,長期になれば肺性心(右心不全)に陥りやすい.
●高CO2血症を伴う慢性呼吸不全では中枢のCO2レスポンスが低下し,主として低O2血症の刺激により呼吸が維持されている.そのため,不用意に高濃度の酸素吸入を行うといっそう換気が抑制され,ますます高CO2血症が進み,CO22ナルコーシスとなる.
●低02血症による脳障害は高CO2血症によるよりもはるかに重篤で非可逆的であるから,迷うときはPao2を上げることを優先し,CO2ナルコーシスは機械呼吸で対応するべきである.
●高CO2血症を伴う慢性呼吸不全では中枢のCO2レスポンスが低下し,主として低O2血症の刺激により呼吸が維持されている.そのため,不用意に高濃度の酸素吸入を行うといっそう換気が抑制され,ますます高CO2血症が進み,CO22ナルコーシスとなる.
●低02血症による脳障害は高CO2血症によるよりもはるかに重篤で非可逆的であるから,迷うときはPao2を上げることを優先し,CO2ナルコーシスは機械呼吸で対応するべきである.
掲載誌情報