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文献詳細

雑誌文献

medicina36巻9号

1999年09月発行

文献概要

今月の主題 下痢と便秘 下痢と便秘の正しい理解

腸管の水分吸収のメカニズムと下痢の発症機序

著者: 馬場忠雄1 福田方子2

所属機関: 1滋賀医科大学第2内科 2大津市民病院消化器科

ページ範囲:P.1414 - P.1418

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●下痢とは,水分を多く含む形のない糞便を排泄する状態である.
●下痢発生の機序には,水・電解質の分泌亢進,吸収障害,腸管運動亢進の3つがあり,三者が互いに関与して下痢は生じる.
●下痢は大量の体液・電解質損失をきたすが,腸管内に停滞する有毒物質を洗い流すという点においては生体防御的な側面をもつ.
●NaClの吸収は,①NaCl共役吸収(Na+/H+交換輸送およびCl-/HCO3-交換輸送の共同作用),②グルコース・アミノ酸などの有機溶質吸収と共役したNaCl吸収,③大腸に限局した起電性Na+吸収,④小腸におけるNaCl共役吸収(Na+/Cl-共輸送)のルートがある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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