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増刊号 臨床医のための最新エコー法 エコー法の実践—総合エコー法
運動器官(筋肉・関節・神経など)
著者: 中島幹雄1 瀬本喜啓1
所属機関: 1大阪医科大学整形外科学教室
ページ範囲:P.76 - P.79
文献購入ページに移動 整形外科が取り扱う運動器疾患のうち,骨以外の軟部組織に主病変がある場合には,単純X線像で病変を捉えることは困難である.近年,超音波検査と磁気共鳴画像(MRI)の発達により,軟部組織の病変を画像として捉えられるようになり,軟部組織病変の診断能力は飛躍的に向上した.なかでも超音波検査は,外来に機器を置いておくだけで日常診療中に手軽に行えるという簡便性から,急速に普及してきた補助診断法である.超音波診断の整形外科領域における応用については,皮下の軟部腫瘍の局在診断や腱・腱板断裂などの診断が主であるが,軟骨の多い乳幼児の先天性股関節脱臼に対するスクリーニング検査や,頸椎症の術中の脊髄超音波画像所見を予後判定に役立てる試みもなされてきている.ここでは日常診療で遭遇することの多い軟部腫瘍,関節疾患,腱・腱板断裂,絞扼性神経障害の診断について述べる.
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