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“One More Step”
心室中隔の奇異性運動に対する疑問
著者: 坂本二哉1
所属機関: 1「Journal of Cardiology」
ページ範囲:P.127 - P.127
文献購入ページに移動 心房中隔欠損を代表とする右心容量負荷疾患では,心室中隔の奇異性運動(paradoxicalmotion)が非常に特徴的な心エコー図診断基準とされている.そのほか,重症三尖弁閉鎖不全,Ebstein奇形,肺性心や肺高血圧,肺動脈弁閉鎖不全(ある程度以上の逆流例)などもその範疇に入る.そのほかに重要な疾患として,殊に日本では,左心膜部分欠損症がある.また前壁中隔梗塞,それに収縮性心膜炎なども大切な疾患であるし,機械的なものとしてはB型WPW症候群や右室ペーシング,左脚ブロックも直ちに想起される.
しかしこの成因はなかなか難しい問題を含んでいる.私たちのかつて行った動物実験では,単にWPW波型を作成するだけでは奇異性運動は得られず,同時に自由壁に別な刺激を与えて初めて奇異性運動が出現している.
しかしこの成因はなかなか難しい問題を含んでいる.私たちのかつて行った動物実験では,単にWPW波型を作成するだけでは奇異性運動は得られず,同時に自由壁に別な刺激を与えて初めて奇異性運動が出現している.
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