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“One More Step”
内視鏡下気管支腔内超音波断層法(Endobronchial ultrasonography:EBUS)の有用性
著者: 小橋吉博1
所属機関: 1川崎医科大学附属川崎病院内科
ページ範囲:P.133 - P.133
文献購入ページに移動 呼吸器疾患に対しても,1992年からHunterらにより経気管支的に超音波検査(EBUS)が行われるようになった.腫瘍の壁深達度や壁外浸潤の有無に役立つため,本邦でも近年使用頻度が増加してきている.EBUSでは,気管支壁が,第1層高エコー帯(境界エコー),第2層低エコー帯(上皮下組織,気管支腺,平滑筋),第3層高エコー帯(軟骨内側境界エコー),第4層低エコー帯(軟骨),第5層高エコー帯(軟骨外側境界エコー)として正常では5層構造に描出される.気管支原発の腺様嚢胞癌などの深達度でどの層まで断絶していないかを観察することにより,外科的切除が可能かどうか判断しうる.手技的には,全身麻酔下で硬性鏡を挿入し,バルーンシースをかぶせた細径超音波プローブを硬性鏡の鉗子口から気管内に誘導する.病変部の間隙を抜けてプローブを挿入し,先端のバルーンを膨らませ,ゆっくりと引きつつ描出してみる.この際,場合によってはNd-YAGレーザーを用いた腫瘍焼却術も同時に施行することも可能であり,患者への侵襲も軽度である.
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