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文献概要
増刊号 臨床医のための最新エコー法 エコー法の実践—腹部エコー法
腹部救急エコー法
著者: 安田是和1
所属機関: 1自治医科大学消化器外科・救急医学
ページ範囲:P.270 - P.274
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超音波検査(ultrasonography:US)は,救急の現場において今や必要不可欠の検査法である.利点は数多くあるが,基本はあくまでも超音波解剖と疾患の理解であることはいうまでもない.現在,USの主体は主にBモード画像であるが,超音波ドプラ法やカラーフローマッピングなど新しい画像から,形態診断のみならず血流などの情報も得られるようになってきており,救急の現場でもこれらを有効に活用していくことが要求されている.さらにUSは,診断に引き続き主に穿刺などの技術を安全に行い診断をより確かなものとしたり,ドレナージなど治療にも応用され,さらに緊急手術の際には肝外傷をはじめとする手術に際して術中超音波検査が頻繁に使用され,救急疾患の治療体系の中で,本法は幅広い位置を占めるようになってきている.
本法は,患者に対して侵襲がほとんどなく,繰り返し行うことが可能で,かつ得られる情報量は非常に多く,すべての救急疾患に適応があるといっても過言ではない.ただし救急の現場においては,絶食などの前処置が行われていないことがほとんどであり,患者の状態によっては体位変換や検査時間などに制約を受けることも多いので診断には慎重を期し,CTなどほかの画像診断の情報も十分参考にし,早急かつ正確に診断することが重要である.
超音波検査(ultrasonography:US)は,救急の現場において今や必要不可欠の検査法である.利点は数多くあるが,基本はあくまでも超音波解剖と疾患の理解であることはいうまでもない.現在,USの主体は主にBモード画像であるが,超音波ドプラ法やカラーフローマッピングなど新しい画像から,形態診断のみならず血流などの情報も得られるようになってきており,救急の現場でもこれらを有効に活用していくことが要求されている.さらにUSは,診断に引き続き主に穿刺などの技術を安全に行い診断をより確かなものとしたり,ドレナージなど治療にも応用され,さらに緊急手術の際には肝外傷をはじめとする手術に際して術中超音波検査が頻繁に使用され,救急疾患の治療体系の中で,本法は幅広い位置を占めるようになってきている.
本法は,患者に対して侵襲がほとんどなく,繰り返し行うことが可能で,かつ得られる情報量は非常に多く,すべての救急疾患に適応があるといっても過言ではない.ただし救急の現場においては,絶食などの前処置が行われていないことがほとんどであり,患者の状態によっては体位変換や検査時間などに制約を受けることも多いので診断には慎重を期し,CTなどほかの画像診断の情報も十分参考にし,早急かつ正確に診断することが重要である.
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