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文献詳細

雑誌文献

medicina37巻11号

2000年10月発行

“One More Step”

膵尾部描出法のコツ(Ⅱ)—体型による臓器の位置関係を知る(2)

著者: 井出満1

所属機関: 1岸和田徳洲会病院腹部超音波室

ページ範囲:P.332 - P.332

文献概要

 前項では体型により,臓器の位置関係が異なることを説明しました.この項では肝臓と胃との位置関係を体型ごとにシェーマに示し具体的に理解していただきたいと思います.例えば肝臓の形状は,図Aのように肥満型の人(腹圧が大きい)では腹部の前後径(b)が長く頭足径(a)が短くなります.また胃は,肝下面に接して存在しており,肝形状(肝下面の角度)に一致した角度で位置していることになり,胃は腹部の前後径に対し垂直(立った)に近い状態で存在しています.反対に痩せ型の人(腹圧が小さい)では腹部の前後径(b)が短く頭足径(a)が長くなります.太った人とは反対に胃は腹部の前後径に対し角度を持ち,寝た状態で位置していることになります.肥満型の人が胃下垂,痩せ型の人が牛角胃や瀑状胃になりにくい理由が理解できます.
 当然,胃の走行が異なれば膵臓との位置関係も変わってくることになります.これを念頭に置いていただきたいと思います.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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