icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina37巻11号

2000年10月発行

“One More Step”

膵尾部描出法のコツ(Ⅶ)—痩せた人のアプローチ法

著者: 井出満1

所属機関: 1岸和田徳洲会病院腹部超音波室

ページ範囲:P.422 - P.422

文献概要

 前項まで,肥満型の人のほうが膵尾部は条件が良いということで話を進めてきましたので,痩せた人は条件が悪いのか(?)となりますが,そうではありません.確かに膵尾部の前方には胃があるわけですが,ここでも考えれば膵尾部描出は決して困難ではありません.通常エコー検査では,痩せた人のほうがよく見えるわけですから,何も工夫しなくても膵尾部が描出されることは多々あります.この時になぜかと思って見てみるとわかりますが,それは,自然と胃がウィンドウになっていることだと思われます.胃があるから膵尾部が見づらいのではなく,胃の中のガスによって後方が見えないことが多いわけです.したがってガスがない,もしくは少ないときには当然,胃がウィンドウ役になり膵尾部が描出されることになります(飲水法を利用した時でもそうです).しかし,そうは言ってもいつも条件が良いわけではありませんので,当然対処法が必要となってきます.
 ここでも特別,肥満型の人と異なった手法ではなく基本的には(IV)で説明した要領で行います.それでは,胃と膵尾部とが重なり胃のガスが邪魔になって見えないではないか,とのご意見も出そうですが,ここで少し考えてみましょう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら