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増刊号 臨床医のための最新エコー法 エコー法の新しい展開—超音波の治療応用(画像を利用した治療法)
術中エコー法
著者: 秋本伸1 白井聡1 久保博嗣1
所属機関: 1横浜総合病院消化器センター
ページ範囲:P.424 - P.427
文献購入ページに移動超音波の治療的応用の意味で,手術の進行をサポートする術中エコー法はある種の手術にとってきわめて重要な役割をもっている.脳外科手術における応用として始まった本手技は,肝臓手術,胆道手術などに応用が広がり,消化器領域においては膵臓や消化管へも導入されつつある.
わが国で本格的に応用が進められたのは,1970年代の終わり頃であり,主として肝細胞癌や転移性肝腫瘍,肝内結石の手術を的確に行うことを目的に実施された1).術中専用のプローブが開発されたことによりいっそう利用に拍車がかかった2,3).筆者らは初め,肝内結石に対してAモード法を応用したが実用には至らず,次いで手動走査装置のアームを覆って腹腔内に持ち込んで術中検査を行ったが,大掛かりな割に静止画像のため情報が少なかった.リアルタイム装置が実用化し,初めは通常の体表検査用プローブをそのままビニール袋で覆って用いたが,その後,横隔膜下などの狭い空間で利用できるような薄い形状,小さい形状のものを考案した.その後,次々と各メーカーから術中用プローブが試作されてきた.今日ではほぼ完成された形といえる小型で曲率の大きいコンベックス型術中用プローブが主として使われている(図1,2).使用周波数はおおむね7.5MHzである.
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