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増刊号 臨床医のための最新エコー法 エコー法の新しい展開—超音波の治療応用(超音波作用を利用した治療法)
薬物吸収増強作用
著者: 立花克郎1
所属機関: 1福岡大学医学部第1解剖学
ページ範囲:P.452 - P.454
文献購入ページに移動 近年,超音波エネルギーを治療の一手段として応用しようとする試みがなされてきた.特に注目されているのはdrug delivery system(DDS)への超音波の応用である.機械装置と薬物を合体させる治療方法には,光化学療法,インフュージョン・ポンプなど,まだごく限られた臨床応用しかされていないが,超音波エネルギーの非温熱効果を用いて薬物のcontrolled release,またはtargetingの目的で利用しようとする概念が,最近,急速に発展し,実際に臨床応用されつつある.具体的に超音波エネルギー可の併用効果には,様々な生体組織での薬物の吸収を促進させる働きのあることが発見され,血栓溶解剤治療をはじめ,薬物経皮吸収増強作用,血管治療,癌化学療法,遺伝子治療など多彩な広がりをみせている.
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