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文献詳細

雑誌文献

medicina37巻12号

2000年11月発行

文献概要

今月の主題 消化器薬の使い方 2001 消化器治療薬を使う!

消化器悪性腫瘍の化学療法

著者: 幾世橋篤1

所属機関: 1神奈川県立がんセンター消化器内科

ページ範囲:P.1826 - P.1827

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◆Key Question
胃癌化学療法の効果は何によって判定するか?
臨床エビデンス
 手術不能進行成人癌に対する化学療法の効果別ランクの中で,胃癌化学療法は奏効率が20〜50%止まりであり,著効(CR)は稀,長期生存も稀であるという「やや有効群」に属している.一般的には胃原発巣には奏効しにくく,リンパ節転移などには奏効しやすい.標準的治療となる胃癌化学療法では第Ⅲ相試験での生存期間の延長を示すことが必要である1,2).しかし,わが国ではこれまで生存期間の有意な延長を示した併用療法は出現していない.胃癌の化学療法は腫瘍縮小を評価基準として評価されてきた.CRと判定される患者はきわめて少ないが,確かに生存期間の延長を示す.問題は有効(PR)の患者が,不変(NC)や進行(PD)の患者に比べて生存期間が多少延長している場合と延長していない場合があることである.
 胃癌研究会により,胃癌化学療法の効果判定基準が日本癌治療学会の固形がん化学療法判定基準に従って作成されたのは,1985年であった.胃病変は測定可能胃病変(a病変),測定困難であるが評価可能である胃病変(b病変),およびびまん浸潤性病変(c病変)の3つに分けて評価し,NC以上は,新病変の出現なし,および4週間以上の持続を条件とされた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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