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文献概要
今月の主題 高血圧の診療—新しい話題 高血圧の病態
肥満を伴う高血圧
著者: 久代登志男1 上松瀬勝男1
所属機関: 1駿河台日本大学病院循環器科
ページ範囲:P.356 - P.358
文献購入ページに移動●高血圧患者に左室肥大,高脂血症,糖尿病などが複合すると,心臓血管系疾患発症リスクと生命予後は相乗的に悪化する.肥満は,高血圧患者に並存するそれら病態の重要な危険因子である.
●肥満は,心拍出量増加,食塩感受性,交感神経緊張,高レプチン血症,インスリン抵抗性を介して高血圧の成因に関与する可能性がある.軽度肥満であっても,高血圧患者および正常高値血圧例(130〜139/85〜89mmHg)例では,減量は治療目的達成,あるいは高血圧の予防をするうえで意義がある.
●血圧管理は降圧目標を達成することが重要であり,降圧薬療法を導入する際には,並存する代謝異常を増悪させない薬剤の併用療法が勧められる.
●肥満は,心拍出量増加,食塩感受性,交感神経緊張,高レプチン血症,インスリン抵抗性を介して高血圧の成因に関与する可能性がある.軽度肥満であっても,高血圧患者および正常高値血圧例(130〜139/85〜89mmHg)例では,減量は治療目的達成,あるいは高血圧の予防をするうえで意義がある.
●血圧管理は降圧目標を達成することが重要であり,降圧薬療法を導入する際には,並存する代謝異常を増悪させない薬剤の併用療法が勧められる.
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