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文献詳細

雑誌文献

medicina37巻3号

2000年03月発行

文献概要

今月の主題 高血圧の診療—新しい話題 合併症を伴う高血圧—個別治療の実際

心肥大,心不全

著者: 青柳昭彦1 平田恭信1 永井良三1

所属機関: 1東京大学医学部附属病院循環器内科

ページ範囲:P.423 - P.427

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●高血圧治療の目的は,血圧の正常化により,心血管事故を予防し生命予後やADl を改善することであり,高血圧にしばしば合併する心肥大や心不全は,この心血管事故,生命予後,ADLに関する危険因子である.
●アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬が心不全の長期予後を改善することは,多くの大規模臨床試験で証明されている.アンジオテンシン受容体拮抗薬は,血管壁や心筋局所でキマーゼを介して産生されたアンジオテンシンⅡの作用も抑制するため,ACE阻害薬以上の心肥大抑制作用や心不全改善作用が期待されている.
●βブロッカー,特に最近注目されているcarvedilolでは,心不全の予後を改善することが示されている.副作用として心機能が悪化することもあるので注意を要する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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