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文献詳細

雑誌文献

medicina37巻3号

2000年03月発行

文献概要

図解・病態のメカニズム 胃疾患・5

胃粘膜とプロスタグランディン

著者: 三宅一昌1 坂本長逸1

所属機関: 1日本医科大学第3内科

ページ範囲:P.485 - P.487

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胃粘膜におけるプロスタグランディンの役割
 プロスタグランディン(PG)は,生体内において主にアラキドン酸(AA)という物質から作られる.外部からの様々な刺激(化学的,物理的)を受けて,細胞膜のリン脂質にエステル結合していたAAが,活性化されたホスホリパーゼA2により,加水分解され遊離してくる.AAは,アラキドン酸カスケードと呼ばれる代謝経路を介していろいろな種類のPGやロイコトルエンなどに変換される(図1).アラキドン酸カスケードには,大きく分けて二つの代謝経路が存在し,その一つが,シクロオキシゲナーゼ(COX)という律速酵素から作られる物質群で,PGやトロンボキサンがそれにあたる.
 それぞれの細胞にはその細胞特有のPG合成酵素群が存在し,また刺激の種類により特有のPGや関連物質が合成される.そして合成されたPGおよびその関連物質は,各臓器や組織により様々な生物活性を示すと考えられている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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