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文献詳細

雑誌文献

medicina37巻4号

2000年04月発行

カラーグラフ 病原微生物を見る・8

レジオネラ

著者: 小出道夫1 斎藤厚1

所属機関: 1琉球大学医学部第1内科

ページ範囲:P.649 - P.651

文献概要

 レジオネラはブドウ糖非発酵性の好気性グラム陰性桿菌であり(図1),自然環境および人工環境に広く分布している.しかしながら,その発見は1976年に米国Philadelphiaにおける重症肺炎の集団発生を契機としてなされ,比較的新しい歴史をもつ病原細菌である1).レジオネラ属にはLegionella PneumoPhilaをはじめとして現在43菌種が記載されている.
 臨床検体の塗沫鏡見では,グラム染色では染色されないのでヒメネス染色(Gimenez)を行う.菌体は赤色に染まるが非特異的であるので,レジオネラと断定することはできない(図2).レジオネラは通常の細菌用培地には発育しないので,チャコールを加えたBCYEα培地またはそれに抗菌薬を加えた選択培地で培養する.増殖速度は遅く,少なくともコロニー形成に3日は要する(図3).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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