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文献詳細

雑誌文献

medicina37巻5号

2000年05月発行

文献概要

今月の主題 血栓症と抗血栓薬 血栓症の基礎—最近の研究の進歩

血栓形成の3要因—Virchow's triad

著者: 安保浩伸1 半田誠2

所属機関: 1慶應義塾大学医学部内科 2慶應義塾大学医学部輸血センター

ページ範囲:P.682 - P.684

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●19世紀に提唱されたVirchow's triad,すなわち,①血管壁の変化,②血液性状の変化,③血流のうっ滞,は現在までに明らかにされてきた血管壁,血小板,血液凝固因子,凝固制御因子,血流などの血栓形成の複数の要因を集約しているといえる.
●静脈血栓は,内皮細胞の障害,血流のうっ滞の増強,APC抵抗性・プロテインC・プロテインS・アンチトロンビンⅢ欠損症・抗リン脂質抗体などが発症要因として重要である.
●動脈血栓は高脂血症,高血圧,喫煙,肥満などを危険因子とする動脈硬化による狭窄の結果,血流速度が増加し高ずり応力が発生し,血小板の粘着,凝集が起こり形成される.
●血小板の粘着,凝集は,vWF,コラーゲン,フィブリノーゲンなどの粘着蛋白と血小板膜上のGP Ib/IX複合体,GP Ia/IIa複合体,GP IIb/IIIa複合体などとの結合により引き起こされる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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