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文献詳細

雑誌文献

medicina37巻5号

2000年05月発行

文献概要

今月の主題 血栓症と抗血栓薬 血栓症の臨床—疫学と病態

悪性腫瘍と血栓症

著者: 新保卓郎1

所属機関: 1京都大学医学部附属病院総合診療部

ページ範囲:P.742 - P.743

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●肺癌,膵癌,胃癌,大腸癌,前立腺癌で血栓症の合併が多い.
●腫瘍で凝固亢進状態となる原因は,腫瘍細胞や活性化された単球が組織因子を産生,放出するためである.また,腫瘍から産生されるムチンは直接凝固因子を活性化する.さらに感染症や長期臥床も誘因である.これらにより慢性の播種性血管内凝固となる.
●悪性腫瘍と末梢の血栓性静脈炎の合併をTrousseau症候群という.移動性血栓性静脈炎の合併が有名だが,しばしば深部静脈血栓症から肺塞栓症に至る.また,非細菌性血栓性心内膜炎は動脈系の塞栓症の原因となる.脳塞栓が多い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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