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文献概要
今月の主題 血栓症と抗血栓薬 血栓症の臨床—疫学と病態
悪性腫瘍と血栓症
著者: 新保卓郎1
所属機関: 1京都大学医学部附属病院総合診療部
ページ範囲:P.742 - P.743
文献購入ページに移動●肺癌,膵癌,胃癌,大腸癌,前立腺癌で血栓症の合併が多い.
●腫瘍で凝固亢進状態となる原因は,腫瘍細胞や活性化された単球が組織因子を産生,放出するためである.また,腫瘍から産生されるムチンは直接凝固因子を活性化する.さらに感染症や長期臥床も誘因である.これらにより慢性の播種性血管内凝固となる.
●悪性腫瘍と末梢の血栓性静脈炎の合併をTrousseau症候群という.移動性血栓性静脈炎の合併が有名だが,しばしば深部静脈血栓症から肺塞栓症に至る.また,非細菌性血栓性心内膜炎は動脈系の塞栓症の原因となる.脳塞栓が多い.
●腫瘍で凝固亢進状態となる原因は,腫瘍細胞や活性化された単球が組織因子を産生,放出するためである.また,腫瘍から産生されるムチンは直接凝固因子を活性化する.さらに感染症や長期臥床も誘因である.これらにより慢性の播種性血管内凝固となる.
●悪性腫瘍と末梢の血栓性静脈炎の合併をTrousseau症候群という.移動性血栓性静脈炎の合併が有名だが,しばしば深部静脈血栓症から肺塞栓症に至る.また,非細菌性血栓性心内膜炎は動脈系の塞栓症の原因となる.脳塞栓が多い.
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