文献詳細
文献概要
今月の主題 循環器薬の使い方 2000 病態に応じた循環器薬の使い方 ACE阻害薬とAII拮抗薬
作用機序・効果・種類・特徴・副作用・禁忌
著者: 日和田邦男1
所属機関: 1愛媛大学医学部第2内科
ページ範囲:P.1255 - P.1258
文献購入ページに移動●レニン・アンジオテンシン(RA)系を抑制する薬剤としては,ACE阻害薬とAII拮抗薬がある.
●ACE阻害薬はRA系の純粋な抑制薬とは言えない.同じくAII拮抗薬もタイプ1受容体(AT1)に特異的であって,RA系全体の抑制薬ではない.ACE阻害薬にはブラジキシンの作用増強作用,AII拮抗薬には別経路で産生されたAIIもブロックできる利点がある.
●AII拮抗薬の降圧効果や心不全患者の延命効果はACE阻害薬と同等であり,空咳の副作用がないのでACE阻害薬よりも優れている.
●AII拮抗薬にもACE阻害薬と同等な臓器保護作用が報告されてきている.現在進行中の大規模臨床試験の結果,心血管系疾患の発症と死亡の抑制がACE阻害薬と同等以上であれば,ACE阻害薬はAII拮抗薬に置き換えられるであろう.
●ACE阻害薬はRA系の純粋な抑制薬とは言えない.同じくAII拮抗薬もタイプ1受容体(AT1)に特異的であって,RA系全体の抑制薬ではない.ACE阻害薬にはブラジキシンの作用増強作用,AII拮抗薬には別経路で産生されたAIIもブロックできる利点がある.
●AII拮抗薬の降圧効果や心不全患者の延命効果はACE阻害薬と同等であり,空咳の副作用がないのでACE阻害薬よりも優れている.
●AII拮抗薬にもACE阻害薬と同等な臓器保護作用が報告されてきている.現在進行中の大規模臨床試験の結果,心血管系疾患の発症と死亡の抑制がACE阻害薬と同等以上であれば,ACE阻害薬はAII拮抗薬に置き換えられるであろう.
掲載誌情報