文献詳細
文献概要
今月の主題 循環器薬の使い方 2000 その他の循環器薬の使い方
抗凝固薬
著者: 苅尾七臣12 島田和幸1
所属機関: 1自治医科大学循環器内科 2コーネル大学医学部・心血管センター
ページ範囲:P.1334 - P.1338
文献購入ページに移動●ワルファリンを用いた抗凝固療法は血栓塞栓症の発症を抑制することが証明されているが,一方で出血合併症の危険も伴う.
●ワルファリンは肝臓でのビタミンK依存性凝固因子の抑制により抗凝固能を発揮するので,個人差と他の薬剤との相互作用も多いことから,個人ごとの頻回の抗凝固能モニターを余儀なくされる.
●血栓抑制を効果的に行い,出血合併症を最小に抑える目標抗凝固能の正確な評価はISI(international sensitivity index)が可能なかぎり1.0に近いトロンボプラスチン試薬を用いて測定したプロトロンビン時間INR(international normalized ratio)を用いて行われる.
●ワルファリン投与時にINRが3以上に上昇した場合,出血の危険が高まる.
掲載誌情報