文献詳細
カラーグラフ 病原微生物を見る・12
文献概要
はじめに
ヒトに病原性のあるマイコバクテリアの中で,結核菌の感染力は最も強く,年間約4万人の患者が発生する.感染は空気感染で,患者の咳などで空中に飛散した結核菌は,吸入されると肺胞に達し,マクロファージに貧食される.一部は発病するが,大部分は細胞内持続感染を繰り返し,高齢や身体条件の悪化により発病する.一方,菌体壁成分の強いアジュバント作用により菌体蛋白に対する強いTh1細胞主体の免疫応答が成立し,病理,病態像を修飾する.
本稿では,結核菌の検出方法や病態とのかかわりを紹介する.
ヒトに病原性のあるマイコバクテリアの中で,結核菌の感染力は最も強く,年間約4万人の患者が発生する.感染は空気感染で,患者の咳などで空中に飛散した結核菌は,吸入されると肺胞に達し,マクロファージに貧食される.一部は発病するが,大部分は細胞内持続感染を繰り返し,高齢や身体条件の悪化により発病する.一方,菌体壁成分の強いアジュバント作用により菌体蛋白に対する強いTh1細胞主体の免疫応答が成立し,病理,病態像を修飾する.
本稿では,結核菌の検出方法や病態とのかかわりを紹介する.
掲載誌情報