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文献詳細

雑誌文献

medicina37巻9号

2000年09月発行

今月の主題 「考える」診断学—病歴と診察のEBM

考える診断学の実際 common symptoms and signs編

結節性紅斑

著者: 田中勝1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.1452 - P.1454

文献概要

なぜ正しい診断が重要か?
 結節性紅斑(erythema nodosum:EN)は単一の疾患ではなく,様々な病因に基づく重要な急性炎症性の皮膚症状(症候群)である.若い女性に好発し,通常は約6週間で自然軽快する.その病因によって経過は異なる.
 その原因には,溶連菌感染アレルギー,薬疹,結核,サルコイドーシス,Behget病,潰瘍性大腸炎,Crohn病,悪性腫瘍(白血病,リンパ腫など),真菌感染,腸管感染症(Yersinia),Hansen病などがある.溶連菌感染アレルギーによるものが最も多く,それ以外によるものを症候性のENとして区別することもある.頻度は高くないが,重篤で致命的な疾患が隠れていることがあるため,正しい診断が不可欠である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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