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文献詳細

雑誌文献

medicina37巻9号

2000年09月発行

文献概要

今月の主題 「考える」診断学—病歴と診察のEBM 考える診断学の実際 common symptoms and signs編

めまい

著者: 生坂政臣1

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学総合診療内科

ページ範囲:P.1472 - P.1475

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なぜ病歴と身体診察が重要か
 外来で診るめまい患者の原因の多くは良性疾患だが,低頻度ながら見逃してはならない脳血管障害や聴神経腫瘍などが含まれている.脳血管障害ならば進行阻止や再発予防の手立てを講じ,聴神経腫瘍ならば脳外科的処置により聴力喪失を最小限にくい止めなければならない.ところが,めまいは多くの外来医が最も苦手とする症状の一つである.その理由に,めまいの程度と原因疾患の危険度が相関しないことが挙げられる.すなわち良性疾患である未梢性めまいのほうが嘔吐,起立困難などの激烈な症状を呈し,致死的な脳血管障害はめまい感などの軽い症状で始まる傾向がある.しかし外来診療で連日遭遇するこの症候の頻度を考えると,すべてのめまいの患者を入院精査するような医療は非現実的である.そこで本稿では,病歴と身体診察から,危険なめまいを効率的に拾い出す方法について,これまで報告されたevidenceをもとに検討した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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