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今月の主題 「考える」診断学—病歴と診察のEBM
考える診断学の実際 見逃してはならない疾患編
文献概要
精巣腫瘍に対する治療は著しく進歩し,初発時に転移のある症例でも根治に導くことが可能になっている.しかし,だからといって早期発見の重要さが減じたわけではない.病期Iであれば,原発巣(精巣)に対し,高位精巣摘除術を行うだけで治癒しうるし,また進行性精巣腫瘍のなかには,残念ながらいまだ治癒できない症例もある.さらに抗癌化学療法の副作用とリスクを考慮すると,やはり早期に発見することが重要である.また精巣腫瘍の好発年齢が青壮年であり,見逃して救命できなかった場合の社会的損失も大きい.本稿では精巣腫瘍を患者が見過ごす場合,一般医が見逃す場合,泌尿器科専門医が見逃す場合の実例を提示し,それぞれについて述べる.
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