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文献詳細

雑誌文献

medicina38巻11号

2001年10月発行

文献概要

増刊号 CT・MRIアトラス—正常解剖と読影のポイント 脳脊髄 各論

小脳

著者: 土居逸平1 町田徹1

所属機関: 1NTT東日本関東病院放射線科

ページ範囲:P.64 - P.67

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正常解剖(図1〜7)
概説
 小脳は脳幹とともに,後頭蓋窩に位置する脳実質構造である.後頭蓋窩の上縁は小脳テントで境され,前縁は斜台および錐体骨後縁,後縁は後頭骨からなっている.小脳は,正中部に位置する虫部(vermis)と左右に位置する半球(hemisphere)から構成されている.小脳虫部と半球との境界は,上面では浅いparamedian sulcusであるが,下面では虫部が深く凹んで小脳谷(cerebellar val—lecula)を形成している.
 脳表面には横走する小脳溝が存在しており,小脳回が形成されている.比較的深い小脳溝によって,小脳回の集合である小脳小葉が境界されている.虫部の1つの小葉に対して,1対の半球小葉が対応している.第1裂によって前葉と後葉とに分けられ,後外側裂は後葉と片葉小節葉とを分けている.片葉小節葉は発生学的に最も古く,前庭系と密接に関連して平衡を調節する.前葉は脊髄小脳路を受けており,筋緊張を調節する.後葉は発生学的に最も新しく,大脳皮質からの入力を受けて随意筋を調節して巧緻運動に関与する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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